下部内視鏡(大腸カメラ)

下部消化管内視鏡

内視鏡検査は高機能機種を使用

会社の健康診断などでは便潜血検査を施行され、陽性反応が出た場合は「要精密検査」を指示されます。その場合大腸カメラを指示されることが多いです。

この検査は腸内の便を綺麗に出し切る前処置を行った上で粘膜面を観察します。弛みの強いS状結腸や横行結腸を折り畳みながら挿入します。従来のバリウムを注入する造影検査と比べて、小さなポリープなどの病変や炎症性疾患などによる色調の変化などを直接見ることができ、また同時に将来癌化すると言われている大腸ポリープのなかでも、腺腫成分の入って腫瘍も同時にコールドスネアまたは内視鏡的粘膜切除術(EMR)にて切除することが出来ます。

大腸内視鏡検査も高機能・高画素機を使用

内視鏡検査本体が高精細機能を搭載したオリンパス社EVIS X-1シリーズCV1500ならば、拡大やNBI,TXIなどの特殊光観察が可能、かつ高精細で観察可能なfiberを組み合わせることで、さらに診断効率の向上が図ることができますので、当院ではfiberそのものも、2022年3月ころよりオリンパス社のCF-XZ1200Iに機種変更しました。
それにより、かなり小さな病変や平坦で隆起の低い病炎の指摘も増加し、診断率が向上しております。

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例)当院で診断した上行結腸の30mmを超える平坦な早期癌(上行結腸) 

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挿入方法について

当院では大腸カメラについては、原則的に軸保持短縮法による挿入を行なっております。無送気、注水法も併用し、いわゆるpush法は選択しておりません。それにより痛みのない検査が可能となっております。

軸保持短縮法…
大腸は特にS状結腸と横行結腸は腹腔内では腸間膜にぶら下がっているだけで自由な状態(ブラブラ)です。そこに内視鏡をただ押し進めていくと、S状結腸、横行結腸は腸間膜を伸ばしながらトグロを巻いたようになり前に進まず盲腸まで到達できません。腸間膜を伸ばしてしまうと、鎮静剤使用下においても目が醒めるほどの激しい痛みとなります。当院の場合、挿入するのに必要な時間は約5-10分です(過長なかたや術後の方はその限りではありません)。

痛みなく進めるのは、ただ押すだけ(push)でなく、時には引き戻す(短縮)ことでジャバラ状のS状結腸、横行結腸を折りたたみながら(軸保持)進ませることが肝要です。
これが上手くいくと、痛みを回避する目的の鎮静剤を使用し眠りながら挿入する必要がなくなり、余裕があれば大腸カメラの画像を患者さんと一緒に説明しながら(説明を受けながら)観察することが可能になります。
検査時間は所見の無い方で、約10分程度です。

ガン早期治療

 

当院実績


  GIF(胃カメラ)  CF(大腸カメラ)  内視鏡総件数 
 2018年  793  321  1114
2019年  899  418  1297
 2020年  661  375  1036
 2021年  773  417  1193
2022年  824  475  1299
 2023年  869  515  1374
2024年  755  536  1291
       
       
       
       
       

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