ピロリ菌の検査

内視鏡(胃カメラ)を使用する検査方法

口か鼻から内視鏡を入れ、胃壁の組織をわずかに切り取り、その中にピロリ菌がいるかいないかを調べます。
同時に潰瘍やガンについても正確に検査できますが、切り取った組織に偶然ピロリ菌がいなかった場合は偽陰性になります。

迅速ウレアーゼ試験

ピロリ菌が出すウレアーゼ(酵素)を試薬に反応させて感染の有無を判断します。切り取った組織に偶然菌数が少なかったら偽陰性になることもあります。

鏡検法

切り取った組織を顕微鏡で見て、菌の存在を直接確認します。菌の数が少なかったら偽陰性になることもあります。

培養法

切り取った組織の一部分を培養し、ピロリ菌の有無を確認します。培養に1週間程度かかります。
一度除菌に失敗した人が再挑戦する時には重要になる検査です。

内視鏡を使用しない検査方法

便中抗原検査

ピロリ菌は胃から腸を通過して便中に排泄されます。少量の便を採取して試薬と反応させピロリ菌の有無を調べられます。(反応時間約10分)薬を飲む必要がなく、安全・簡単な検査方法です。

抗体検査

・ピロリ菌の抗体の有無を血液・尿検査で調べます。ただし菌が体内から消えた後も抗体はしばらく残っているため、感染後除菌されていても陽性に出る場合もあります。

尿素呼気試験

治療後、ピロリ菌が除菌されたかどうかの検査です。
検査用の薬(標識尿素入り)を飲み20分間横になってから、呼気(吐く息)を検査します。呼気の中の標識された二酸化炭素の濃度を調べます。ピロリ菌は尿素から二酸化炭素を作るので、感染しているとその濃度が高くなります。

ピロリ菌とは

ピロリ菌の害

ピロリ菌感染による症状

ピロリ菌は胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃癌などには密接な関係があります。

堀胃腸科外科 ピロリ菌による胃炎胃炎

ピロリ菌に感染するとほぼ100%の人に軽い胃炎をおこします。
軽いむかつきや、上腹部に痛みを感じる症状があらわれます。中には激痛を伴う急性胃粘膜病変が発症する人が数%います。
これは胃粘膜細胞に接着したピロリ菌に対して、炎症反応が起こるため胃炎が発症すると考えられています。

堀胃腸科外科 ピロリ菌による胃潰瘍、十二指腸潰瘍胃潰瘍、十二指腸潰瘍

ピロリ菌陽性者は胃潰瘍、十二指腸潰瘍を発生する頻度が高くなります。
ピロリ菌陽性者の2~5%に潰瘍がみられます。潰瘍患者では胃潰瘍で約90%、十二指腸潰瘍ではほぼ100%にピロリ菌が陽性といわれています。潰瘍のほとんどは薬剤治療で治りますが、ピロリ菌が陽性の場合は80%程度の高率で再発をおこします。
そのため除菌療法が勧められており、抗生剤を使用した除菌治療をおこなうと約90%の人でピロリ菌が陰性となり、胃潰瘍、十二指腸潰瘍の再発が抑えられます。

堀胃腸科外科 ピロリ菌による胃がん胃がん

疫学的な検討ではピロリ菌と胃がんには関係があることがわかっており、ピロリ菌陽性者は陰性者の6~22倍の頻度でがんを発症するといわれています。
また、ピロリ菌の感染率の高い地域では胃がんの死亡率が高いことがわかっています。ピロリ菌陽性者のうち胃がんが発症するのは0.5%以下ですが、胃がん患者からみた場合90%以上の人がピロリ菌陽性です。1994年にはWHOがピロリ菌を胃がんの発がん因子と指定しました。

ピロリ菌の感染について

どこでピロリ菌に感染するか

小学生から高校生ぐらいまでの間、主に集団生活の中で感染します。母親からや親しい間柄で食べ物をシェアするなど、経口による感染です。症状が現れるのは、感染から15~20年ぐらいたってからです。日本人の40歳以上では4人中3人は保有者とデータがあります。
また感染したからといって、かならず症状があらわれるものではありません。

ピロリ菌の除菌について
ピロリ菌の治療法

薬を1~2週間程度飲みつづけることで除菌されます。
堀胃腸科外科では専門医による治療をおこなっております。

ピロリ菌除菌の注意点

途中で服用をやめたりすると、ピロリ菌が薬に対して耐性を持つようになり、次に除菌しようと思った時、薬が効かなくなる場合があります。必ず医師の指示通りに薬を服用しましょう。
除菌できたかどうかの判定は、薬の服用が終わってから4週間以上して呼気検査などで判断します。
現在除菌の成功率は約80~90%です。

ピロリ菌除菌の副作用

まれに、下痢・軟便・皮膚湿疹・味覚異常・食欲不振・舌炎などがあります。
除菌に成功した後で、胸焼け(逆流性食道炎)が起きやすくなる場合もあります。

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